改善と提案の実践

一般受講料:23,100円

特別受講料:20,900円

講座コードI30

受講期間4ヶ月

難易度中級レベル

【目標】 現場での作業改善を立案し、それを実践する能力を身につける!

製造工程の入口から出口まであらゆる場面の改善法を習得!

製造現場は「よいものを、早く、安く、安全に、製品として完成する」という使命を担っています。したがって、多くの企業では早くから「改善提案制度」や、「小集団活動」などを導入して、品質や能率および安全を主眼とした改善活動を活発に展開してきました。

しかし、一方では改善活動のマンネリ化に起因する停滞や形式的活動に対する消極的な取組みなど、必ずしも効果的な改善活動の運営にいたっていません。その原因を分析してみると、作業改善そのものに対する理解不足、改善意識の欠如、改善手法の未熟など、第一線監督者と作業者である私たちにも問題があるようです。

本講座は、この視点を重視した実際に役立つ「改善提案」をねらった構成です。教材のとりあげ方も、受講者に語りかけるよう工夫しました。

学習目標

  • 作業改善の立案テクニック、それを実践する改善技法、そしてこれからの改善技法までを習得します。
  • 現場での作業改善が立案でき、それを実践する能力が身につきます。

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教材構成

使用教材

  • テキスト2冊(上・下)
  • レポート(提出回数4回)

著者

  • 青山 正大(青木技術経営事務所)

カリキュラム

No. 主な項目
1 第1章 作業改善の重要性

  1. 生産現場をとりまく環境
    1. 秘術革新の変化
    2. 従業員の高齢化
    3. 職場状況の変化
  2. 作業改善とは
    1. いま、すぐ手を打つべき問題
    2. 今後、発生が予想される問題
    3. 創っていく問題
  3. 現場の技術は作業改善の蓄積
  4. これからの生産マン
    1. 上司からの期待
    2. 部下や後輩からの期待
    3. 生産マンに必要な能力要素

第2章 作業改善の歴史

  1. IEの歴史
    1. IEが生まれた背景
    2. IEの発展に貢献した人々
  2. QCの歴史
    1. QCが生まれた背景
    2. QCの発展に貢献した人々
  3. VEの歴史
    1. VEが生まれた背景
    2. VEの発展に貢献した人々
  4. 改善活動の歴史
    1. わが国の作業改善の歴史
    2. 改善活動の発展過程

第3章 作業改善の着眼点

  1. 製造現場をどう見るか
    1. 製造のしくみから見る
    2. 物の流れから見る
    3. 人および機械の働きから見る
  2. ムダの発見
    1. ムダと何か
    2. ムダの種類
    3. ムダの発見方法
  3. ムラの発見
    1. と何か
    2. の種類
    3. の発見方法
  4. ムリの発見
    1. と何か
    2. の種類
    3. の発見方法
2 第4章 品質の改善

  1. できばえの品質を見る
    1. 品質の見方
    2. 現場責任の品質
    3. 現場で見る品質の見方
  2. 品質を安定させる
    1. 作業を標準化する
    2. 標準作業の管理
    3. 異常の発見と処置
  3. 品質を向上させる
    1. 目標指向型(創っていく問題)アプローチ
    2. 解決テーマの設定
    3. 改善計画の推進
  4. 品質改善のための基礎手法
    1. QCの基礎手法
    2. QC手法の見方

第5章 コストの改善

  1. コストはどこから発生するか
    1. 製造活動には“もと”が要る
    2. 原価の単位
    3. 原価のしくみ
  2. 材料費の低減
    1. 材料費低減は大きな利益を生む
    2. 材料費低減の着眼点
    3. 材料費低減活動の事例
  3. 労務費の低減
    1. 作業能率を高める
    2. 労務費低減の着眼点
    3. 労務費低減活動の事例
  4. 製造経費の低減
    1. 製造経費に注目する
    2. 製造経費低減の着眼点
    3. 製造経費低減活動の事例

第6章 作業方法の改善

  1. 作業法の良し悪し
    1. 良い作業法とは
    2. 良い作業法の決め方
    3. 良いとりきめをするための条件
  2. 作業の標準化
    1. 標準化の重要性
    2. 標準化のすすめ方
    3. 作業標準のつくり方
  3. 作業改善のための基礎手法
    1. IE手法の重要性
    2. IEの基礎手法
3 第7章 安全性の改善

  1. 不安全状態の見方
    1. 設備・機械の不安全状態
    2. 作業方法の不安全状態
    3. 保護具・服装の不安全状態
    4. 作業環境の欠陥
  2. 不安全行動の見方
    1. 危険行動
    2. 動作のミス行動
    3. 保護具・服装から見た行動
    4. 設備・機械操作から見た行動
  3. 安全の評価
    1. 度数率
    2. 年千人率
    3. 強度率
    4. 度数率、年千人率、強度率の計算例
  4. 安全規律を守る
    1. 安全規律の重要性
    2. 安全規律はなぜ守られないか
    3. 安全規律を守る職場づくり
  5. 不安全作業の改善
    1. 安全作業のすすめ方
    2. 安全な職場環境の確保
    3. フール・プルーフ(Fool Proof)

第8章 設備・機械の改善

  1. 設備・機械の稼動率の向上
    1. 設備・機械の稼動率の表し方
    2. 設備・機械の稼動率向上の着眼点
    3. 設備・機械の評価と改善のポイント
  2. 治工具の活用と改善
    1. 作業改善に対する治工具の役割
    2. 治工具の活用と改善のポイント
    3. 消耗工具の寿命延長
  3. 段取作業の改善
    1. シングル段取りの基本
    2. ワンタッチ段取りの考え方
    3. シングル段取りの事例
  4. 省力化、自動化の推進
    1. 設備投資のねらいは省力化、自動化
    2. 省力化、自動化へのステップ
    3. 自動化のポイント

第9章 5Sのすすめ方

  1. 5Sの基本的考え方
    1. 5Sは職場の顔
    2. 作業改善は5Sから
    3. 5Sの定義
  2. 5Sのすすめ方
4 第10章 職場ぐるみの改善活動

  1. 小集団活動の意義
    1. 小集団活動の効果
    2. 小集団活動に対する意識
    3. 小集団活動の基本的考え方
  2. 小集団グループのつくり方
    1. 小集団グループの推進組織
    2. 小グループの編成
    3. グループリーダーの役割
  3. 小集団活動のすすめ
    1. テーマのとりあげ方
    2. グループ会合のすすめ方
    3. グループ会合の評価
  4. 改善活動における監督者の役割
    1. 監督者はグループ活動の支援者
    2. グループ活動に対する監督者の態度

第11章 改善提案のすすめ方

  1. アイデアの出し方
    1. ブレーン・ストーミング
    2. チェックリスト法
    3. アイデアの創出を阻む三つの要因
  2. 改善提案用紙の書き方
    1. 提案件数が低い人は書くのが苦手
    2. 提案用紙書き方のポイント
    3. 説得するための図表
  3. 職場ぐるみの提案活動
    1. 改善提案件数を向上させる
    2. 提案内容を向上させる
    3. 小集団活動との連携

第12章 新時代の展望と対応

  1. 新時代の製造現場
    1. 技術革新の進展
    2. 求められる高度技能者のイメージ
    3. 新時代の作業改善
  2. メカトロニクス機器への取組み方
    1. 産業用ロボット導入の事前準備
    2. 産業用ロボット導入の手順
    3. ロボット作業の改善例