高分子材料入門~高分子化学からのアプローチ

一般受講料:16,500円

特別受講料:14,300円

講座コードB-23

受講期間3ヶ月

難易度中級レベル

【目標】 高分子化学の基礎から高分子材料としての応用分野まで、幅広い内容を学習する!

高分子材料の機能と広範囲な応用分野との関係を習得する!

高分子材料は、鉄鋼などの金属材料と並んで重要な役割を現在社会で担っています。19~20世紀にかけてベークライトや人絹などの人造樹脂・人造繊維の開発が始まるなど、高分子化学はまず実用面から始まりました。

1920年代に入り、巨大分子の存在が提案され、高分子化学の基礎研究も始まりました。この時以来、高分子化学の基礎と応用の研究は爆発的に広がりました。

巨大分子の化学が明らかになるにつれて、巨大分子は生命現象と最も関係深い分子であることがわかりました。また、高分子の材料の応用範囲が途方もなく広いこともわかりました。

本講座では、高分子化学を基礎と応用の両領域で学習し、高分子材料の基礎概念を把握することをねらいとします。

学習目標

  • まず、高分子化学の生い立ちを学ぶ。
  • 次に、高分子の合成法を学び、これらの生成物が展開する構造と物性の多様性を知る。
  • さらに、繊維、弾性体、電気材料、医療材料など、広い領域で応用されている、高分子が示す基本物性と応用物性との関係を習得する。

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教材構成

使用教材

  • テキスト1冊
  • レポート(提出回数2回)

著者

  • 筏 英之(元神戸大学工学部)

カリキュラム

No. 主な項目
1 高分子とはどのようなものか
第1章 プラスチックのはじまり

  1. 高分子化学の前史時代
  2. 高分子化学のはじまり
  3. ミセル説から巨大分子説へ
    • ポイント(1) 「ミセル」か、それとも「巨大分子」か?

第2章 高重合体が生成する条件

  1. 二官能性モノマーからの連鎖の生成
  2. SP3混成軌道
  3. σ結合とπ結合
  4. 結合性軌道と反結合性軌道
  5. ラジカル重合
    • ポイント(2) 重合の速度を支配する因子
    • ポイント(3) ラジカル
  6. 縮合重合
  7. 重付加
  8. イオン重合
  9. 高分子合成の主要原料
    • ポイント(4) ポリエチレンの合成
    • ポイント(5) 高重合体とチーグラーナッタ触媒重合

第3章 分子量の決定

  1. 数平均分子量と重量平均分子量
  2. 実験による重合度の決定
  3. GPC法による高分子の分子量決定
  4. 分子鎖の長さの決まり方
  5. 鎖長効果の例
    • ポイント(6) 反応速度定数
    • ポイント(7) 相対粘度と極限粘度

第4章 高分子化合物の多様性

  1. オリゴマーとポリマー
  2. 側鎖配列の多様性 -立体規則性
  3. head-to-tail構造とhead-to-head構造

第5章 共重合体の合成

  1. 異種のモノマーの組合わせによる新しい機能の創成
  2. 共重合体の合成反応
  3. 共重合体の分子構造
  4. 接ぎ木構造の共重合体

第6章 高分子が造る固体

  1. 固体構造
  2. 結晶部分と非晶部分との混合体
  3. 高分子固体の耐衝撃性
  4. 高分子固体の相転移
  5. 高分子固体の性質を決めている凝縮エネルギー密度
  6. 高分子鎖に備わる運動の自由度
    • ポイント(8) 自由体積理論
  7. フィラメントになる高分子
    • ポイント(9) 衝撃強度

第7章 高分子の力学的性質

  1. 高分子の力学的性質
  2. 弾性と粘性との両面
  3. 電気回路素子と粘弾性表現との対応
  4. クリープと応力緩和
  5. 高耐熱性・高強度プラスチックへの戦略
    • ポイント(10) 動的力学物性量と交流電場下での電気物性量の複素数表示

第8章 ゴム(弾性体)が示す不思議な物性

  1. ゴムの発明
  2. ゴム(エラストマー)分子
  3. エラストマーの弾性 -エントロピー弾性
  4. 加硫
  5. 加硫なしのエラストマー -ウレタン

第9章 高分子反応の応用

  1. 高分子に反応性を付与する
  2. 接着剤に向いている高分子
  3. 強力な接着剤を形成するための分子設計
  4. 低分子と高分子の中間的分子 -オリゴマー
  5. プラスチックの改質の一方法 -ポリマーブレンド
  6. イオン状態の高重合体 -高分子電解質
  7. 熱硬化性樹脂
2 高分子はどのような場面で使われているか
第10章 材料としての高分子

  1. 高分子材料の応用範囲
    • ポイント(11) 高分子化学工業の創始者 -ベークランド
  2. 高分子が示す多様な物性
  3. 分子設計により合成された高分子
  4. 生体関連材料への用途
    • ポイント(12) 日本人によって開発された合成高分子化合物

第11章 高分子電気材料

  1. 高分子絶縁体
  2. 誘電材料としての高分子
  3. ピエゾ高分子(圧電性高分子)
  4. 光学材料としての高分子
    • ポイント(13) 金属にも変わる高分子

第12章 さまざまな分野で使われる高分子材料

  1. 炭素繊維
  2. エンジニアリングプラスチック
  3. 金属の強度に勝ったプラスチック
  4. 高分子膜
    • ポイント(14) どこまで強くなるプラスチック

第13章 高分子材料の劣化と安定化

  1. 高分子材料の酸化の機構
  2. 光酸化劣化
  3. 光酸化防止のための対策
    • ポイント(15) 自動車の塗装

第14章 環境に優しい高分子

  1. 易分解性高分子
  2. 医療用高分子
  3. 高分子医薬
  4. 高分子治療材
  5. プラスチック廃棄物と処分の問題
    • ポイント(16) デンプンとセルロース

第15章 高分子の取扱い

  1. 高分子化合物の化学分析
  2. 高分子を扱う場合に直面する問題
  3. 高分子化学工業